泣きながら一気に書きました

妄言コラムと気儘批評と悪戯短篇小説の巣窟

音楽レビュー(HR/HM)

『OCTAHEDRON』/THE MARS VOLTA 『八面体』/ザ・マーズ・ヴォルタ

この圧倒的な静けさを前に、「進化」や「新境地」といった言葉をつい使いたくなるが、そういった印象は言葉として便利なだけで、実際のところ非常に疑わしく、何も言っていないに等しい。たとえば本作が、RADIOHEADにとっての『OK COMPUTER』であるかと言え…

メロディとグルーヴの融合への挑戦者

7/21に、スウェーデンのベーシスト、マルセル・ヤコブが亡くなったとのこと。詳細はこちら↓http://www.bounce.com/news/daily.php/20281/headlineclickマルセル・ヤコブといえば、もちろん初期イングヴェイ・マルムスティーンを支えたベーシストとして有名だ…

『SCARS & SOUVENIRS』/THEORY OF A DEADMAN

NICKELBACKのチャドが見出したことで知られるカナダ出身の三人組。Voの頭髪はコッペパンのようなリーゼントである。デビュー当初はVoの声質も含めてNICKELBACKの二番煎じ扱いされ、また音楽的にもまさにその通りだったと思うが、この3rdで完全に化けたという…

『BLACK CLOUDS & SILVER LININGS』/DREAM THEATER 『ブラック・クラウズ&シルヴァー・ライニングス』/ドリーム・シアター

何度聴いても全体像を把握することが困難で、だからこそ何度も聴き続けてしまう中毒性を持つのはいつもの通り。それはプログレッシヴ・ロックの魅力でもあり、とっつきにくさでもあるだろう。近作において彼らは、「音像のヘヴィさ」という明確な入口を設け…

『LIFE IN-BETWEEN』/ROYAL BLISS 『ライフ・イン-ビトウィーン』/ロイヤル・ブリス

現代アメリカン・ロックの王道は、同時期に日本発売された懐古集団CHICKENFOOTよりも、むしろこちらだろう。NICKELBACK、SHINEDOWN、3 DOORS DOWNをはじめ、アメリカで売れているヘヴィ・ロックど真ん中に位置する音楽性には、日本デビューとなる本作におい…

『DEATH MAGNETIC』/METALLICA 『デス・マグネティック』/メタリカ

◆わからなさ青天井、なのにけっきょく蟻地獄 METALLICA『DEATH MAGNETIC』は何がどうなってこうなのか?新譜を出すたびコンスタントに聴き手を混乱の渦に陥れてくれる蟻地獄系アーティストというのが少なからずいて、こちらは好むと好まざるとにかかわらず進…

『STREETS OF FIRE』/PLACE VENDOME 『ストリーツ・オブ・ファイア』/プラス・ヴァンドーム

声の魅力とは何なのだろう? マイケル・キスクの声が、飛び抜けて個性的だとは思わない。たとえばアクセル・ローズやグレン・ヒューズに比べれば、声も歌い方もごくプレーンである。なのに誰もが彼の声を欲しがるのはなぜか? 外部ソングライターの楽曲を歌…

複雑音楽の宴

DREAM THEATERの新作『BLACK CLOUDS & SILVER LININGS』が、なんと全米ビルボード初登場6位!http://www.billboard.com/bbcom/charts/chart_display.jsp?g=Albums&f=The+Billboard+200ちなみにMARS VOLTAの新作は初登場12位。こちらは前作が初登場3位だった…

『AURA』/FAIR WARNING 『オーラ』/フェア・ウォーニング

彼らがいない間はその幻影をただひたすら探し求め、しかし結局のところどれだけ根掘り葉掘り探しても、後継者がいっこうに見つからぬままただ新作の到来を待つという、それほどまでにメロディ派リスナーの圧倒的信頼を獲得しているFAIR WARNINGの、再結成第2…

『AURA』/FAIR WARNING 第一感想(序章)

フェア・ウォーニングの新作が、ぬるいバラードだらけで厳しい!聴き込めば良くなる類のものなのかどうか…。頭2曲は期待どおりのハード・ロック曲なので、試聴文化の昨今ではそれなりに売れるとは思うが、それ以降にこうもほのぼのソングが続くとは…。復帰作…

『ONE OF A KIND』/KILLING TOUCH 『ワン・オヴ・ア・カインド』/キリング・タッチ

もうジャケットからして、前に所属していたバンドへの未練タラタラである。もちろんいい意味で。少なくとも、VISION DIVENE在籍時に格好つけて作ったソロ作よりはずっといい。本作の中心人物であるミケーレ・ルッピ(Vo)がVISION DIVINE在籍時に残したコン…

『BEG FOR IT』/HARDCORE SUPERSTAR 『ベッグ・フォー・イット』/ハードコア・スーパースター

ギタリスト交代の影響か、これまでに比べ、メタル色がさらに強まっている。どの曲もイントロのギター・フレーズが強化され、グッと胸ぐらを掴んでくる。新ギタリストには、どこかHM期のゲイリー・ムーアのような、民族音楽チックな素養があるようだ。特にMET…

『DIZZY MIZZ LIZZY』/DIZZY MIZZ LIZZY 『ディジー・ミズ・リジー』/ディジー・ミズ・リジー

どうあがいたところで、グランジの台頭がロックシーン全体に与えた影響は大きかった。時を経た今となってみれば、グランジを通過したからこそ生まれ得たと言える良質なヘヴィ・ロック(たとえばNICKELBACKやSHINEDOWNのような)の登場が、かのムーヴメントへ…

『SHALLOW LIFE』/LACUNA COIL 『シャロウ・ライフ』/ラクーナ・コイル

各種保険が効きまくっていて、凄まじく安全な音である。イタリア産ゴシック・メタル・バンドの5作目だが、もはやイタリア感もゴシック臭もあまりない。そもそもイタリア感は当初から希薄だが。で、イタリア感って何?(不明)つまりはアーティスト・サイド(…

『SYSTEMATIC CHAOS』/DREAM THEATER 『システマティック・ケイオス』/ドリーム・シアター

DREAM THEATERとえば、プログレッシヴ・メタルの開拓者にして、すっかりその手の絶対安心ブランドと思われている向きがあるが、個々の作品を見てみれば思いのほかその出来不出来の差は激しい。とりわけ近作における手詰まり感は、見逃すことができない。その…

『END OF DAYS』/V.A 『エンド・オブ・デイズ』サウンドトラック

何しろ前作から17年もの時が経過しているのだから、出る出ると言いながらいっこうに出ない「出る出る詐欺」の末ついに登場した新作を解き明かす鍵はどこにでも無数に転がっているような気になるのだが、実のところ証拠と呼べるほど確証の高い材料は非常に少…

『CRACK THE SKYE』/MASTODON 『クラック・ザ・スカイ』/マストドン

凄いアルバムだと思う。聴いていて頭の中に浮かんできた「凄い」「面白い」「好き」「完成度が高い」という4つの褒め言葉の中から、最も適切だと思う言葉を選ぶとそうなった。逆に言えば、他の3つの褒め言葉はどこかしら適切でない。2nd「LEVIATHAN」で築き…

『CHINESE DEMOCRACY』/GUNS N' ROSES 『チャイニーズ・デモクラシー』/ガンズ・アンド・ローゼズ

アルバム発売以来、文章にまとめようと思い色々と書きとめてはいたのだが、その成り立ちからして全体像を捉えにくく作られた作品であるからまとめようもない。そもそも、毎度レビューを書く際にまとめようという意識は微塵もなく、考え迷うことをより重視し…

『ABOVE AND BEYOND』/BAD HABIT 『アバヴ・アンド・ビヨンド』/バッド・ハビット

北欧のいちハード・ロック・バンドとしてデビューしながら、3rd『ADULT ORIENTATION』にて、その名の通り堂々たるAOR宣言をした彼ら。それは自らの持つメロディセンスに対する絶対の自信があってのことだろう。どんなにメロディアスなバンドであっても、若者…

『THE DEVIL YOU KNOW』/HEAVEN & HELL 『ザ・デヴィル・ユー・ノウ』/ヘヴン・アンド・ヘル

期待していたほどではないが、予想よりは良い。特に新しさはないが、意外なほど古さもない。手に入れてすぐは、なぜだか何度も聴きたくなるが、そのうちパッタリと聴かなくなる予感がする。聴き込めば良くなるかと思う瞬間も多いが、すでに飽きている部分も…

『ENTER THE CHICKEN』/BUCKETHEAD & FRIENDS

変態の理解者は変態だけなのか? GUNS N' ROSESに在籍していたことで有名なバカテク覆面ギタリストのバケットヘッドが、あまりいなそうなお友達を集めて制作したプロジェクト作。ガンズにおいても、そのバンド・サウンドへのあまりの馴染まなさが逆に頼もし…

『STEADLUR』/STEADLUR 『ステッドラー』/ステッドラー

GUNS N' ROSESやMOTLEY CRUEの流れを汲む「80'sアリーナ型ハード・ロック」復権の動きが、ここへ来てにわかに活発化している。今のところHINDERあたりを筆頭とするその動きに、このSTEADLURも加勢することになるはずだ。とはいえ、このムーヴメント自体はそ…

『RUST IN PEACE』/MEGADETH 『ラスト・イン・ピース』/メガデス

ねじれねじれて複雑怪奇な、究極のリフ無駄遣い作品。惜しげもなく次々と使い捨てられるギター・リフは、いずれも会心の一撃レベル。さらには必要以上にめくるめくリフ展開に、「この1曲をうまく小分けすれば5曲は作れるわ」という節約上手な主婦感覚さえ芽…

『HEAT OF EMOTION』/CAUGHT IN THE ACT 『ヒート・オブ・エモーション』/コート・イン・ジ・アクト

『HEAT OF EMOTION』/CAUGHT IN THE ACTいま聴き返してみて、改めて素晴らしいアルバムだったと気づく。同時代において浴びるように音楽を聴く中では良さを見出しづらいが、時代の喧噪から離れるとその輝きが見えてくる。隠れた名盤との称号がふさわしい。…

『THE WAY OF THE FIST』/FIVE FINGER DEATH PUNCH 『ザ・ウェイ・オブ・ザ・フィスト』/ファイヴ・フィンガー・デス・パンチ

SOILWORKとSLIPKNOTを足して2で割って、全体に荒くした感じ。なんとも身も蓋もない言い方だが、それ以外の影響をまったく指摘せずとも、このバンドの音楽性はほぼ過不足なく説明できる。それでもある程度新鮮に聞こえるのは、上記2バンドが、ともに本来の魅…

『MANIFESTO』/DEADLOCK

/Manifesto - Japanese Edition輸入盤なのになぜか「Japanese Edition」なドイツ産ヘヴィ・ロック? メタルコア? メロディック・デスメタル?バンドの4作目。メジャー感のある音像のせいか、なぜかアメリカ産だとばかり思い込んでいたが、今作における抒情…

『INNOCENCE & INSTINCT』/RED 『イノセンス&インスティンクト』/レッド

現代アメリカン・ヘヴィ・ロックを語るうえで、中心に据え置くべきバンドはLINKIN PARKである。最近では珍しくもない、本作のように良質なメロディを軸に置いたヘヴィ・ロックを聴くと、改めてそれを痛感する。LINKIN PARKがいなければ、ヘヴィな音楽を志す…

『TEN』/ENUFF Z'NUFF  『10』/イナフ・ズナフ

ルーツにも、どうやら流行というものがあるらしい。おそらくファッションの世界とかだともっと明確であるように思うが、「いま'70年代が来てる」とか「いやむしろ'80年代が逆に新しい」とか。あるいはもっとピンポイントで「'70年代フランスのあの映画のあの…

『LOVE'S DYING WISH』/STARBREAKER 『ラヴズ・ダイイング・ウィッシュ』/スターブレイカー

場慣れすると本性を露わにする男、トニー・ハーネルが二作目にして支配権を獲得。TNT時代からその好みは実に明確で、彼が曲作りに深く関わりはじめるとテンポは落ち、旋律は過度に耽美的になる。 自らの関わり具合がこれほど作品に表れる歌い手は稀少で、そ…

『EMBRACE THE GALAXY』/RICHARD ANDERSSON'S SPACE ODYSSEY 『エンブレイス・ザ・ギャラクシー』/リチャード・アンダーソンズ・スペース・オデッセイ

◆どうせかっこいいなら、おもしろいほうがいい本当にかっこいいものは、笑えるようにできている。これはジャンルを問わずあらゆる物事にあてはまる真理である。たとえばかっこよすぎる男は必ず笑える。もし笑えないとしたら、その男のかっこよさが中途半端で…

『SHOGUN』/TRIVIUM 『将軍』/トリヴィアム

彼らはメタルコアというジャンルから飛び出すのではなく、そのど真ん中に立つ責を負いつつ枠組みを拡げてゆくことを選んだようだ。 全体に長尺曲が多くなり、めまぐるしく展開する楽曲構成からは何もかもを取り込む貪欲な姿勢が見える。だがそこには、前作ま…

『WILD FRONTIER』/GARY MOORE 『ワイルド・フロンティア』/ゲイリー・ムーア

ミュージシャンにとって、ルーツとはどのような意味を持つのだろう?生まれた環境にしろ音楽的影響にしろ、それが個人のアイデンティティのかなり多くの部分を占めるのは間違いない。つまりその人の個性を最大限生かすには、ルーツに忠実にものをつくるのが…

『BLACK ROSES』/THE RASMUS 『ブラック・ローゼズ』/ザ・ラスマス

どキャッチーな前々作『DEAD LETTERS』で日本でも大ブレイクを果たしたものの、前作『HIDE FROM THE SUN』が詰め甘だったためか、イマイチ評判にならぬ本作ゆえ、しばし見て見ぬふり。HMVのウィッシュリストにウィッシュされっぱなしでの不遇の数ヶ月を過ぎ…

『EVERYDAY DEMONS』/THE ANSWER 『エヴリデイ・ディーモンズ』/ジ・アンサー

60〜70年代の、ブルーズを基盤に置いたブリティッシュ・ハード・ロックを正当に解釈した音楽は、まるで教科書のように、とりあえず全体像として非の打ち所がない。ファスト、ミドル、バラードとバランス良く配置された楽曲、力強くエモーショナルな歌唱、確…

『TAKE IT TO THE LIMIT』/HINDER 『テイク・イット・トゥ・ザ・リミット』/ヒンダー

徹頭徹尾、恥ずかしげもなくアメリカン・ドリームである。といっても開拓者的な夢ではなく、パツキン姉ちゃんと夜な夜なパーティー三昧のほうのアメリカである。ちなみにCDケースを開けると、棚ぼた的にプレイメイト系全裸写真の連なりがこぼれ落ちてくる。…

『THIS WAR IS OURS』/ESCAPE THE FATE 『ディス・ウォー・イズ・アワーズ』/エスケイプ・ザ・フェイト

ジャケットはAVENGED SEVENFOLD(以下A7X)の名盤3rd「CITY OF EVIL」を連想させるが、その期待に違わぬ出色の出来。こちらはEPITAPHレーベルから出ているだけあって、根底にパンク/メロコアテイストが香る。それが明確な個性となり、メロディの充実度につな…

『SUPERHUMAN』/CINDER ROAD 『スーパーヒューマン』/シンダー・ロード

「80年代の有効利用法」を最高の形で提示した作品である。これは皮肉でもなんでもなく、紛れもない褒め言葉だ。70年代リバイバルというのは、ロックに限らず(ファッションなども含めて)あらゆるジャンルでもうすっかり定番化していて、70年代にルーツを持…

『H.E.A.T』/H.E.A.T 『ヒート』/ヒート

北欧ハード・ポップの新星と聞いて、過剰な期待は禁物だ。全体的にすごく惜しい。たしかにメロディアスな部分は多々あるが、全体に思いのほかアメリカン。単調なギターリフと工夫のないリズム、声質はジョーイ・テンペストなのに力みすぎて結構ラフなヴォー…

『ULTRA BEATDOWN』/DRAGONFORCE 『ウルトラ・ビートダウン』/ドラゴンフォース

そもそも完成度の高い様式美HMというジャンルを進化させようという試み自体に無理がある。だがその無理こそが力強さと美しさを生む。無理な出発点から生まれたアイデアは、その無理をくぐり抜けてきた分だけ純粋な力を手に入れる。せめぎあう岩の隙間を通り…

『UNITED STATES』/PAUL GILBERT & FREDDIE NELSON 『ユナイテッド・ステイツ』/ポール・ギルバート&フレディ・ネルソン

器用貧乏と器用貧乏の相性が良いというのはちょっと信じがたいが、事実そうなっている組み合わせの妙。どちらもドライに技術を駆使しているのに、そこからは温度感のある音楽が生まれているこの不思議。たとえばMR.BIGの場合、技術至上主義の演奏陣を、エリ…

『ROCK 'N ROLL CHILDREN』/STURM UND DRANG 『ロックンロール・チルドレン』/シュトゥルム・ウント・ドラング

冒頭からいきなりカバー曲で来るとは、なんと度胸のある若武者かと思った。しかしイントロが終わり歌に入るとカバー曲でもなんでもなく、単なるパクりだと気づいて愕然。それもそのはず、リフがあまりにPRETTY MAIDSの“Future World”まんまで、キーボードと…

『THE SKULL COLLECTORS』/HIBRIA 『ザ・スカル・コレクターズ』/ヒブリア

2枚目のジンクスというものがある。それはもちろんデビュー作が良かったアーティストにのみ当てはまる事柄であって、スタートでコケた者たちの前にそんな贅沢な壁は登場しない。デビュー作にしていきなり豪速球を正統派HMシーンのど真ん中に投げかけることに…

『CROSSING THE RUBICON』/ARMAGEDDON 『クロッシング・ザ・ルビコン』/アルマゲドン

[確かにデスでありスラッシュであるが、これほどまでにメロディアスな音楽は全ジャンルを通じて他にないと断言したくなる泣きの名盤。 ARCH ENEMYのアモット弟ことクリストファー・アモットのギターが繰り出す哀愁のフレージング・センスは、全盛期のマイケ…

『CROSSROADS MOMENT』/JIMI JAMISON 『クロスローズ・モーメント』/ジミ・ジェイミソン

ジミ・ジェイミソン名義でありながら、実はジム・ピートリックをどう評価するかで好き嫌いが分かれる作品。 復帰後のSURVIVORとPRIDE OF LIONS、どちらに近いかと言えば、後者に近い。それはつまりジム・ピートリックが全権を握っていることを意味する。メン…

『DARK HORSE』/NICKELBACK 『ダーク・ホース』/ニッケルバック

完成度はすこぶる高い。楽曲は間違いなく過去最高の出来を誇り、全体として隙がない。だが隙のなさが面白味のなさと感じられるものも世の中にはたくさんあって、この作品もそれに当てはまるように思う。問題は「隙のなさ」自体ではないのかもしれない。むし…

『SOLDIER OF FORTUNE』/LOUDNESS 『ソルジャー・オブ・フォーチュン』/ラウドネス

過小評価されているが、実はLOUDNESS史上最も楽曲粒ぞろいの名作。Vo.のみ米国人のマイク・ヴェセーラ。 一聴してまず感じるのは、英語をネイティヴスピーカーが歌うことによる絶対的安心感と安定感。 前任の二井原の粘っこい発声が、いかにこのバンドの個性…

『OVERCOME』/ALL THAT REMAINS 『オーバーカム』/オール・ザット・リメインズ

正直ここまでやってくれるとは思わなかった。 たしかに前作で明確に化けた手応えはあったが、それはあくまでもアルバムの頭数曲の印象であって、後半流している感じは否めなかった。しかし今作は尻尾まできっちりあんこが詰まっている。もはやメタルコアの先…

『PERPETUAL FLAME』/YNGWIE MALMSTEEN' RISING FORCE 『パーペチュアル・フレイム』/イングヴェイ・マルムスティーン

ジャケ写に垣間見えるメタボリックな腹のごとく、さすがの王者も決定的な弱点をいよいよ隠しきれなくなってきた感がある。普通はそういった弱点は積極的に隠したくなるものだが、そこらへん大胆というか鈍感というだけなのか、あえて隠そうとしないのがむし…

『ARE YOU READY TO ROCK』/ECLIPSE 『アー・ユー・レディ・トゥ・ロック』/エクリプス

「ジョン・サイクス期のWHITESNAKE+EUROPE」という公式で過不足なく説明できる明確な方向性。同じく欧州産でありながらアメリカで大ブレイクしたという共通点こそあるものの、この2バンドでは質感はだいぶ異なる。 しかしこの足し算は思いのほか相性が良く…

影響ラビリンス〜VOW WOW成分分析不可能説〜

創作だのクリエイティブだの言っても誰しもが先人の影響を受けている、というのは今さら言うまでもない事実だが、ときどきどこまで遡って調べてもそのルーツが思い当たらないアーティストというのがいる。 たとえば村上春樹の文体がレイモンド・チャンドラー…

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