泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

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2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『族長の秋』/ガブリエル・ガルシア=マルケス

一文一文に含まれる情報量がすこぶる多く、脳に大きな負荷のかかる文体で描かれる大統領の一代記。ちなみに「情報量」とは役に立つという意味ではまったくない。一文で伝わってくる感覚、感情、イメージ量が圧倒的に多いということで、別に物語進行上必要不…

悪戯短篇小説「文字通り」

ここは県内きっての目抜き通り、その名も「文字通り」。文字通りというからには、その名の通り文字通りの店が並ぶ。看板に偽りなしとはまさにこのことである。 駅を出て、「文字通り」と書かれたアーチを抜けたすぐ右手にあるのは、「靴屋」という看板の掲げ…

厚伐りワシントン

アメリカ合衆国初代大統領ジョージ・ワシントン幼少期の有名な逸話といえば、「桜の枝を折ってしまったが、素直に謝ったら許された」というものである。いつどこで習ったのだかわからないが、僕はどこかで聴いてなんとなくそう記憶していた。桜の木の枝を持…

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