泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

映画/ドラマ/演劇評

映画評『パラサイト 半地下の家族』

この作品、とにかくTwitterで僕の信頼している映画好きの人たちが絶賛していて、居ても立ってもいられず観に行ってしまった。そういう場合、鑑賞前に期待のハードルが上がりきって越えられないことが少なくないが、本作に関しては見事に越えてきた。〈半地下…

【映画評】デヴィッド・リンチ/『アートライフ』

デヴィッド・リンチ:アートライフ [DVD]デヴィッド・リンチAmazon現世にデヴィッド・リンチほど「奇才」という呼び名がふさわしい人間はいないと思うが、どんな奇才にもルーツはある、ということが少しだけわかる一作。むろんどんな開示のされ方をしようと、…

「2016秋ドラマ」傾向と対策~ドキッ! 刑事と刑事っぽい人だらけの秋ドラマ大会~

◆1クラスに14人の警察関係者がいる状態!?それにしても現代日本には、いったいどれだけの数の刑事がいるというのか。より正確にいえば、「刑事とその周辺の職種の人々」が。いやいるんだろうけど、こんなには。2016年秋ドラマのラインナップが出揃った。下記…

真田昌幸の遺言~『真田丸』『城塞』『真田太平記』それぞれが遺した珠玉の言葉たち~

◆昌幸にとって唯一無二の「御館様」武田信玄の影響を感じさせる『真田丸』の遺言先日放送された大河ドラマ『真田丸』第38回で、草刈正雄演じる真田昌幸がいよいよその最期を迎えた。あるいは主人公の信繁以上に愛されていたかもしれない父・昌幸の死は、間違…

大河ドラマ『真田丸』をより深く、多角的に味わうためのルーツ的名ドラマ2作

◆歴史大作がそれぞれの角度から描き出す、三者三様、真田三代の物語人や作品には必ずルーツがあり、ルーツを知ることでその人や作品をより深く、多角的に味わうことができる。――そんなことは言われなくてもわかってる、とは誰もが思いながらも、なかなか実際…

映画評『華麗なるギャツビー』

観たかったのは、主演レオナルド・ディカプリオの哀愁と狂気。予想通り、オリジナル版のロバート・レッドフォードほどの「男としての圧倒的完成度」は望めないが、それでも喜怒哀楽が一瞬にして切り替わるその大胆な感情のスイッチングとセンシティヴな演技…

映画評『コクリコ坂から』

作品には「場所の力」というものがある。人が場所を作るように場所もまたある程度人を作るから、「場所の力」というのは、本来人を描くべき物語の構成要素として非常に重要なものだ。そしてこの作品には、驚くべきことに「場所の力」しかない。良くも悪くも…

映画評『サマーウォーズ』

まずはじめに、TV版を観ての評であることをお断りしておく。いくらかカットされているらしいので。しかし全体の出来はどちらにしろ大差ないと考える。ちょっとやそっとのつけ足しで大きく変わるような作品でもない。期待が大きすぎたのかもしれない。●全体に…

映画評『借りぐらしのアリエッティ』

とんでもなくプレーンな作品だ。無味無臭で、絵にも話にも台詞にもまったく癖がない。それを良しとするかどうか。個人的には物足りなさが半分、『ポニョ』のようなわけのわからなさ(いや、わけがわからなくても面白ければいいんだけど、『ポニョ』はそうで…

映画評『板尾創路の脱獄王』

期待していた方向性ではないが、素晴らしい。そういう意味では、感触として北野武の第一作に近いかもしれない。ラスト3分のオチと、中盤の数少ない唐突な小ネタを除いては、笑いの要素は一切ない。つまりは、僕が事前に期待していたような、「笑いと正面から…

『生きてるものか』/五反田団

◆演劇は形式が9割、なんて言わせないよ絶対 ―五反田団『生きてるものか』に取り残されて―「違うんだって。このお菓子は外側の皮の部分が新食感ってのが売り。中身とか味とかそういう問題じゃなくて」 「いや、皮も別に普通…ちょっと干からびてる…かな?」 「…

『板尾創路の脱獄王』に脱力か脱帽か脱腸か!?

笑いのポテンシャルは松本人志以上と時々言われながら、中心選手としての活躍の場をあえて避けるように生きてきた(ように見える)板尾創路が、いよいよ動く!http://www.cinra.net/news/2009/10/13/164958.php?mailmag091013_news1といっても、すでに今年3…

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