2009-01-01から1年間の記事一覧
1.“Changing”/SAOSIN 突然変異の一曲。エモ/スクリーモからの脱却、いや脱却しすぎて逸脱。アルバムも良かったが、この一曲だけ飛び抜けてメロディの質が高い。アレンジも洒脱。2.“Stairway Generation”/Base Ball Bear 文化系青春ソングの決定版出た。せ…
1.『AXE TO FALL』/CONVERGE ハードコアとメタルの架け橋。とはいえ所謂メタルコア的な折衷案ではなく、ワンランク上の融合の形。2.『LEAVE THIS TOWN』/DAUGHTRY 地味じわじわ系だが楽曲の平均クオリティは1st以上。難しい作品ではないが、聴き込む覚悟は…
まずは出演順に各論を。全体を観て感じたこともあったので、それはまた別の機会にあるかなしか。事前に言うべき無関係なことは、本編前に放送された敗者復活戦特番が、あまりにも最低だったってこと。【ナイツ】 堅実だが、やはり堅実すぎた。後半の、塙の暴…
本日発売の『ROCKIN'ON JAPAN』1・2月合併号、「JAPAN OPINION」というページに、BUMP OF CHICKENに関する原稿(約3500字)を。新曲“R.I.P.”が描き出すノスタルジックな情景に誘い出された、怪しげな記憶について。記憶と記憶が連鎖することで生まれる、共感…
◆今からでも遅くないミッドナイト 未発表音源集『ソングス・フロム・ジ・アンダーグラウンド』からの『ミニッツ・トゥ・ミッドナイト』再解釈とっておきにしろお蔵出しにしろマル秘報告にしろ、これまで出さずにおいたのにはそれ相応の理由があるはずで、そ…
今週土曜深夜、ミューズのライヴがテレビ朝日で放送されるとの情報。http://ro69.jp/news/detail/28398まるで英国から生中継のような深い時間帯だがもちろんそんなことはなく、尺も60分。しかし地上波で洋楽のライヴ中継をやるなど滅多にないことなので、こ…
★アーティスト名アルファベット順《計73作品》『BLACK GIVES WAY TO BLUE』/ALICE IN CHAINS 『OVERCOME』/ALL THAT REMAINS 『EVERYDAY DEMONS』/THE ANSWER 『THE ROOT OF ALL EVIL』/ARCH ENEMY 『CROSSING THE RUBICON』/ARMAGEDDON 『RAID』/ATSU…
復帰作やら原点回帰作やら起死回生の一撃とやらには、過剰な期待をしないのが大人のたしなみというもの。しかし橋本直樹(Vo)の復帰作となる本作は、あらゆる意味で全方位からのわがままな期待に、最大限応え上回ることに成功している。事前に噂されていた…
『ポジティヴシンキングの末裔』という、素晴らしいタイトルの本を読んでいる。 中身はまだ全然読み終わっていないので触れないが、とにかくこの題名が素晴らしすぎる。今という時代を完璧に言い表した言葉だと思う。それはもう、現代の病と言い換えてもいい…
音楽を「良い」と褒めるのは簡単だが、実はその「良さ」にもさまざまな種類がある。たとえば、「格好良い=良い」なのか「美しい=良い」なのか「面白い=良い」なのか「聴きやすい=良い」なのか「前代未聞=良い」なのか。それ以外にも評価基準はいろいろ…
11/20(金)に発売される『ROCKIN'ON JAPAN』12月号の「JAPAN REVIEW」というページに、9mm Parabellum Bulletについて書いた文章(約4000字)が掲載されています。ひねくれているのか素直なのか、古いのか新しいのか、ベタなのかシュールなのか、実はすべ…
やたらとタートルネックばかり来ている。9月からもう着ていたような気がする。寒ガリガリクソンなので仕方ない。寝るときも着ている。どうやらこれは結構珍しいらしく、そういえばタートルネックのパジャマというのを見たことがない。だが「寝首を掻く」とい…
雨が降ると、どうやら頭が痛くなる。いつからかそういうことが多くなり、また人からもそういう話をよく聞くのだが。一般的には、気圧がどうこうとか言っている。気圧が低いからどうとか。しかし気圧という概念が不親切なうえ、そう言われれば何でも気圧のせ…
とりあえず前作『LOST HIGHWAY』のようなカントリー娘。でなくて良かった、という安堵。と同時に、かといってそれに代わる新しい要素が特にあるわけではない、という不満。だがそれでも、仕上がりのクオリティは保たれている、という結果論。その三点のうち…
タイトルが素晴らしい。素晴らしいのはタイトルだけだ。まず題名からして本書が、いわゆる「実用書」であるのか、実用書を装った「お笑い本」なのか判断しかねるが、読んでみればどちらでもない。「方法」と謳っているわりには方法にまでは永遠に辿りつかず…
RAID(レイド)アーティスト: ATSUSHI YOKOZEKI PROJECT (アツシ・ヨコゼキ・プロジェクト)出版社/メーカー: B.T.H. RECORDS発売日: 2011/04/20メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る技巧派ギタリストのソロ・アルバムというのは、往々にして独りよが…
◆演劇は形式が9割、なんて言わせないよ絶対 ―五反田団『生きてるものか』に取り残されて―「違うんだって。このお菓子は外側の皮の部分が新食感ってのが売り。中身とか味とかそういう問題じゃなくて」 「いや、皮も別に普通…ちょっと干からびてる…かな?」 「…
ついにCONVERGEが隣の芝生を荒らした。いや荒らし放題である。なぜならば彼らにとって、隣の芝生とは青々とした羨むべきものなどではなく、完全な不毛地帯に見えていたはずだから。CONVERGEは間違いなくハードコア畑のバンドである。だが本作で繰り広げられ…
ブレイクの階段を絶賛駆け上がり中のNICOにとってこのシングルは、「問題のない問題作」である。そもそも彼らには、爽快青春曲“Broken Youth”の中に〈器物破損罪など承知ノスケ〉という突飛な歌詞を挟んでしまう問題児的側面と、ミスチルやスピッツの流れを…
朝からカレーで無茶をして 胃薬飲んだら効きすぎて すっかりおなかがすいてきて 天丼食ったらまたもたれりんごを食べたら消化して トイレに行ったらチャラヘッチャラ 全指にハメたうまい棒 十本ノックで胃がエラー本日二度目の胃薬は 苦さ倍増 敗北の味 右側…
「アメリカン・ヘヴィ・ロック」というジャンルは、日本でもっとも過小評価されている音楽領域のひとつである。その過小評価の流れは、おそらく90年代グランジ勢に対するリアクションの延長線上にあるだろう。いまアメリカを席巻しているヘヴィ・ロック勢、…
CONVERGE新作の、特に前半4曲が素晴らしいので、きちんとレビューする前にまずはこの衝撃を伝えたく、PVを。まるで「SLAYER+『RUST IN PEACE』期のMEGADETH」なこの楽曲をはじめとして、今回は「スラッシュ・メタル四天王」あるいは「ジャーマン・スラッシ…
よく図書館で本を借りる。たとえばレーモン・クノーの『はまむぎ』とか、後藤明生の『蜂アカデミーからの報告』とか、そういう絶版本が予約さえすれば借りられるのは助かる。別に何が助かるわけでもないのだが。そういえば両方とも一度は借りたものの最後ま…
明日10/20(火)に発売される『ROCKIN'ON JAPAN』11月号の「JAPAN REVIEW」というページに、Base Ball Bearについて書いた、《待ち合わせはいつも、階段をあがった先にある踊り場で》という題名の文章(約2800字)が掲載されています。「大人の階段昇る 君…
まず評価の前提として言っておかなければならないのは、今回はとにかく音が悪いということ。こもるボヤける跳ね返る。会場の問題なのか音作りの問題なのか。とにかくどのバンドもギター・リフが不明瞭で、ものすごく遠くのさらにモヤの向こうで鳴っているよ…
よく考えてみたら午前中は特に観たいバンドもなかったので遅参し、HIBRIAから参戦。しかも帝王を拝まずして予想どおりの早退劇。【 】内は満足度(ABCDEの5段階)。●HIBRIA 【B】 とにかくVoのユーリ・サンソンに尽きる。まず何よりも顔が小島よしおに似てい…
といっても、問題は離れた位置にある「SANCTUARY STAGE」のアーティストをどれくらい組み込むかというくらいで、あまり選択肢はなく。 【 】内は期待度(ABCDEの5段階)。《10/17(土)》11:00〜 BLESSED BY A BROKEN HEART 【C】 派手さ先行ではあったが…
笑いのポテンシャルは松本人志以上と時々言われながら、中心選手としての活躍の場をあえて避けるように生きてきた(ように見える)板尾創路が、いよいよ動く!http://www.cinra.net/news/2009/10/13/164958.php?mailmag091013_news1といっても、すでに今年3…
MUSEは基本的にメタル・バンドだと思う。もちろんそれっぽいルックスではないし、音楽性も多岐に渡るため簡単に括ることができないのは承知の上で。壮大さへの志向、演奏技術の高さ、クラシック音楽の導入、泣きメロ重視の姿勢など、彼らの基本的な趣味趣向…
あまりに思いきりの良い守りっぷりである。ここまで保守的な復活作というのは、むしろあまり例がないように思う。新要素をひとつも付け加えないその姿勢には、秘伝のスープを継ぎ足し継ぎ足し守り抜く名門ラーメン店の頑固さがある。というのは明らかに言い…