泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

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2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【考察】城本クリニックのCMの女性は、なぜあんなに転げまわっているのか?

CMというのはよくわからないもので、時にその難解さは哲学や純文学をも超える。単に何も考えずフィーリングで撮影しているだけなのかもしれないが、それにしたって無意味ほど難解なものはない。たとえば長年に渡って流れ続けている『城本クリニック』のこのC…

短篇小説「ガチ勢とその後続」

あるコンサート会場の入場口に、開演前の行列ができていた。その先頭に並んでいる第一の集団は、もちろんガチ勢であった。 ガチ勢のうしろには、マジ勢が陣取っていた。ガチ勢とマジ勢は、どちらがよりガチのファンで、どちらがよりマジのファンかで言い争っ…

短篇小説「話半分の男」

私と話半分の男の出会いは奇妙なものだった。ある日私が近所を散歩していると、蓋のない側溝に気をつけの姿勢で、仰向けに寝そべっている男が目に入った。その中年男性は、冬なのに半袖半ズボンを着用していた。私はなるべく目を合わせないように、その脇を…

聖徳太子式三十題噺「新語・流行語全部入り小説2021」

ある雨上がりの朝、古びたカエルのマスコットキャラクターが、SDGs(粗大ごみのsサイズ)のステッカーを貼られてごみ置き場に捨てられていた。それは昨日まで近所の薬局の店頭に立っていたものだった。粗大なのにsとは、大きいのか小さいのかわからない。 学…

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