泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

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「悪い人はいない」シリーズ

「犬を好きな人に悪い人はいない」とかよく言いますが、そうとも限らないのが世の常。ドッグフードを万引きする人もきっといるはずだし、「犬の糞は持ち帰れ」的な看板もあちこちに。

しかし一方で、「人間の良心」を心から信じてみたい、信じたいという気持ちは、誰もが少なからず抱いているはず。ならばどんな人物ならばイコール良い人なのか、ちょっと考えてみる必要があるのでは、と無理やり思い立ちました。信じたいのなら、信ずるに足る人物像を生み出せばいい。逆転の発想というやつです。まったく役に立たないパターンの。いくつか具体例を挙げてみましょう。

●「お天気キャスターに悪い人はいない」
パステルカラーを着こなし柔らかさをアピール。凶悪なニュースの連続に荒んだ心を癒す一服の清涼剤。と思いきや、とっさに石原良純の鬼面を思い浮かべすべてを却下したくなりますが、彼はその顔ほど悪い人ではないような気がします。スニーカーの白さを信じたい。むしろ天達。

●「左投げ右打ちに悪い人はいない」
右投げ左打ちを理想とする野球界において、わざわざ間逆の左投げ右打ちを貫いている時点で、どうも悪い人でない気がします。上達度が高ければ高いほど、無駄にいい人な感じが。野球人を志すならば、まずは左投げ左打ちにすべきところ。

しかし逆に言えば、普通は左投げの場合は左打ちが自然なわけで、だとすると奇をてらって右打ちに変えてきている可能性も。その場合は策謀の香りが漂ってしまうため、たちまち悪人と判断されてしまっても仕方ありません。ノーサインでもなるべく犠牲バントをするなどして、良い人と思われるよう心掛けてほしいものです。

●「ボサノバ好きに悪い人はいない」
“大人しい音楽を聴く人=いい人”説。あとボサノバといえば「小野リサ」しか思い浮かばないため。小野リサ次第。

●「ハイウエストに悪い人はいない」
蛭子さん。却下。

他にも、

ちくわぶ好きに悪い人はいない」
「太陽を望遠鏡で直視する人に悪い人はいない」
「カツラが45度以上ズレている人に悪い人はいない」
「CDの盤面に怯える人に悪い人はいない」
「『お〜いお茶』の俳句を読み込む人に悪い人はいない」
「“綺麗な指してたんだね、知らなかったよ”に悪い人はいない」

など諸説が。

すでにお気づきかとは思いますが、急に面倒になってきたのでこれ以上の検証は差し控えたいと思います。

ご静聴ありがとうございました。

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