泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

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EURO2024日記~4日目~

ルーマニアウクライナ
ジンチェンコ(といちおうムドリク)がいるので観ようかとも思ったが、立ち上がりをチラッと観たらそんなに面白げなプレーも見あたらないので、ちょいちょい経過だけチェックしていた。

すると優勢と思い込んでいたウクライナが、みるみる点を取られていくので驚いた。3-0でルーマニアの完勝。

あとでハイライトを観てみれば、ルーマニアのシュート力が際立っていた。いやハイライトだから、逆にそこしか見えていないのだが。


【ベルギー対スロバキア
アーセナル的にはトロサール。あともちろんデ・ブライネは誰の目にも。

出だしでドクのミスからいきなり失点してペースを崩したベルギー。あの自陣ゴール付近での横パスは、普段シティでプレーしている選手だからこそだろう。

シティであれば、あんな危険な位置でボールを預けられても、的確に判断して捌けるディフェンダー及びGKがいる。しかし通常のチームには、そんな気の利いた受け手はあの位置に用意されてはいないし共通の意識もない。そういった見込み違いというのも、代表の常ではある。しかしさすがのペップでも、あのパスには怒るだろうか。

そのドクの、ドリブルは秀逸だが決定力不足を懸念してか、左サイドで先発起用されたトロサール。二人の決定力の差を考えれば、カットインしてシュートを打ちやすい左にトロサールを置く意図は明快。

個人的にはやはりトロサールにはボールが集まるなぁ、チームメイトに信頼されているんだなぁと思いながらしばらく観ていたが、Xこと旧Twitterのトレンドにトロサールが上がっているので見てみると、これが奴をベンチに下げろ下げろと批判の嵐で面喰らった。なぜ彼はそんなに嫌われているのか。ひょっとして悪魔顔だから?

たしかにルカクにパスを出すべきところでシュートをふかしたりはあったし、少なからずパスミスもあったとは思うが、特に序盤はボールが彼に集まっていた以上、ミスをする機会も増えるのは当然のこと。それにルカクとトロサールのシュート精度を考えたら、自分で打つというストライカーとしての選択肢も理解はできる。

もちろん調子がいい感じではなかったが、逆にいえば彼以外のところでベルギーに決定機があったかというと、それこそ取り消されたルカクの二発があったくらいで、トロサール絡みでしかほとんど得点の可能性はなかった。

まあここ2シーズンはアーセナルが急に強くなってきているので、アーセナルの選手は他チームのファンからかなり目をつけられ叩かれがちではあるようだが、そうやって厳しい目で見られるようになってきたというのも、また評価の証しということか。

冷静に考えればそもそもトロサールは普段からこのくらいの感じだし、だからこそアーセナルでは絶対的なレギュラーにはなれていないわけで。もちろんここぞというところの決定力は素晴らしく、特に終盤はレギュラー起用されていたが、それもどちらかといえばマルティネリ不調のお蔭といった感もあって。

逆に言えば、トロサールってそんなに期待されてたんだな、という方向の驚きも。

むしろ個人的には、デ・ブライネの輝きがないほうが気になった。こんなに彼が目立たないベルギーは、近年あまり見たことがないかもしれない。

あとは《猫に小判ルカクに10番》といった按配で、なぜか10番をつけて登場したルカク。本人の希望なのか、チームメイトからの罰ゲームなのかは知らないが、これによりルカクのネタ感がさらに強まってしまい、さらには決めたはずの2ゴールをどちらともVARに没収されるというおまけつき。

結果は0-1でまさかのベルギー敗戦。ベルギーはこれでさらにチーム内分裂が深まりそうだが、逆にエゴを捨てて一致団結するチャンスにもなり得るのか。


オーストリア対フランス】
まさかのサリバ先発には驚いた。デシャンに冷遇されているとの前評判だったので。内容的にはそこまでの見せ場もなく、まあ無難にこなした印象。

試合の出だしから、フランスの流れるようなパス&ゴーには痺れた。明らかに連携が良く、他国に比べるとチームメイト同士の理解が感じられる。味方がボールを持つと、エリア内に何人もなだれ込んでくる様は圧巻だった。トランジションも迅速かつスムーズで、守備からシームレスに攻撃に移れるこの感じは、現代フットボールの理想形に近いだろう。

しかしこれはいったい何点取るんだろうとワクワクしながら観ていたら、なんだか徐々にトーンダウンしていって、終わってみれば相手オウンゴールによる1-0という渋い勝利。1対1の明らかな決定機をエムバペがはずすなど、らしくない側面もあるにはあったが、前半の内容が続くのならば特に問題はないように思う。しかし後半落ちていった原因は、気になるところではある。

今夜は1試合少なく、注目はやはりポルトガルチェコのほうか。しかしどちらもピークを過ぎている感はある。トルコ対グルジアに関しては、トルコのアルダ・ギュレルを観てみたいというくらい。なので明日こそ短めの日記にはなると思う。

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