泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

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EURO2024日記~9日目~

ポルトガルが良いフットボールをしている。この日のトルコ戦を観て、もうポルトガルが優勝でいいんじゃないかと思った。

しかしこれはもちろん気が早い。相手との相性というのもあるだろう。良いフットボールと強いフットボールも同じとは限らない。

最後に英語実況が「Comfortable Win」と表現していた。まさしくそんな感じの快適な勝ちかた。

それにしてもベルナルド・シウバは相変わらず素晴らしい選手だ。それに加えてブルーノ・フェルナンデスまで揃えているのだから、内容の質の高さはすでに保証されているようなもの。

そのうえでクリスティアーノ・ロナウドが、代表になるとすっかり映画版ジャイアンの振る舞いになるのだから。3点目のブルーノへのラストパス。

さらにサイドにはスピードスターのラファエル・レオンがいて、両サイドバックの運動量も豊富、おまけにセンターバックにはプレミア優勝のルベン・ディアスまで控えている。控えているといえばベンチには加えてネト、ジョタ、フェリックスまでいるうえに、あのロナウドへの美しい縦パスを供給したのは交代で出てきたネヴェスだった。

不安要素があるとすれば決勝トーナメントに行ってから、強豪相手に監督のロベルト・マルティネスが迫力負けしないかどうか。いまのところ彼には、優勝監督たるべき雰囲気がどうにも足りない。

そう言われてみたところで、「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか」のえなりかずゆき状態ではあるだろうが、ロナウドの実績とカリスマ性でそこをカバーしきれるかどうか。すでに実質的なリーダーはロナウドに見えてはいるが。

トルコはアルダ・ギュレルがいないと、創造性が著しく減退するという問題が顕著に。支配的に振る舞うポルトガルを前に、打つ手なしといった様子だった。

ベルギーはようやく勝ちはしたものの、ポルトガルと違って内容的にはさほど良くはない。デ・ブライネがここぞというところでシュートを外すのはらしくないし、それ以前にチーム全体の連携面におけるギクシャク感が拭えない。

頑健なポストプレーでアシストしたルカクは、やはりこの用途しかないかという取説を見せつけられた感じで、またも本人のゴールは幻に。

サイドを駆け上がるドクのドリブルは相変わらず見事だが、いつも最後の一歩でシュートをイメージして持ち出せていないようで得点にはつながらず。

若いころのロッベンも、自らの意識が肉体のスピードに着いていけていないようなところがあって、これはスピードスターの宿命なのかもしれないが、ドクもいつかはカットインしてシュートを決めるようになるのだろうか。

トロサールは途中出場で、まるで前戦敗戦の戦犯のような扱いに見えてしまったが、頻繁にボールに絡んで良いプレーをしていたように思う。今大会のベルギーには、チームの核であるデ・ブライネと呼吸の合っている選手があまりいないように見えるが、彼とはリズムが合っているように感じる。

つまりベルギーはまだまだ不安ということになる。

今夜からは1日2試合ペースになり、なおかつ深い4:00からの同時開催という日本人には厳しい時間帯。

グループリーグ突破をすでに決めているドイツは、ここでメンバーを落としてくるかどうか。クロース、ギュンドアンあたりのベテラン勢と、若手のムシアラあたりをいったん休ませておきたいところだが、1位突破にどこまでこだわるか次第。

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