泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

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2013-01-01から1年間の記事一覧

プエルトリコで増える亀

WBC準決勝プエルトリコ戦、敗戦はもちろん残念だがそれ以下に気になることがあった。もちろん残念な気持ちのほうが圧倒的に上だから「それ以上」ではない。多くの日本人は「プエルトリコ」という国名のイントネーションを、「ふえるわかめ」の調子で認識して…

リニューアル渋谷駅の乱

新しくなった渋谷駅がカオスと化している。顔酢。みな酢を飲まされたような顔でさまよい歩いている。「だからお母さんきのうお酢買ってきたって言ったでしょ」「紛らわしいの買ってくんなよ。りんごジュースに見えんだよ!」誰もがそんな顔をして歩いている…

深よさそうで深よくない少し浅いいかと思いきやそうでもない話

書店でナンパされたのはさすがに初めてだ。文庫本を立ち読みしていると、右サイドから明らかにこちら向きに声がする。「すいません。オススメの本とか、教えてもらえませんか?」こちらは花粉症対策でがっつりワイヤー入りマスクをしているから話しかけられ…

「小説でしかできないこと」しかやらないという冒険〜『三姉妹とその友達』/福永信

個人的には中原昌也・青木淳悟・福永信という芥川賞未受賞作家の三人こそが、ここしばらく日本文学の先頭を走っていると思っている。そんな福永信の最新作はもちろん問題作。「スマートフォンを海へ投げ捨て、貝がらを耳にあてろ!」という謎の帯文が、ふざ…

「WBC」とは何か?

さて、「WBC」とは何の略なのか。わかっているのにわかってないふりをして議題を進めたいと思う。正確にいえば、知っているだけで根本的に「わかっている」わけではない。とくに「Classic」のあたり。適当に辞書を引くと「伝統的行事。由緒ある試合」という…

詩「湯切りのわたし」

カップ焼きそばには湯を多めに入れてもいいんだぜ カップ拉麺と違ってたっぷりめに入れてもいいんだぜ味薄くならないから 湯は捨てられる運命にあるからYou Must Die! 湯増すとDie!でもこぼれない範囲ならいいんだぜ もうこぼれたらこぼれたでいいんだぜ面倒…

笑いの中に現実を、厭世観の奥に希望を〜『間抜けの構造』/ビートたけし

「間抜けの構造」というよりは、むしろ「“間”(ま)の重要性」について語った本である。身のまわりの間抜けな人々をコミカルに紹介する第一章は、読み手のハードルを下げるためのつかみとしては機能しているが、まったく本題ではない。自らが心血を注いでき…

『R-1ぐらんぷり2013』感想

今年はもうひとつのブログのほうに書いてます。 【お笑い好きのためのテレビ・ラジオ批評―笑いながら怒る箱―】 《『R-1ぐらんぷり2013』感想》 http://arsenal4.blog65.fc2.com/blog-entry-219.html例によって長尺、瀬戸内くらい長尺です。坊主にはしません…

今週の「マキ」ベスト10

1位(↑圏外)恵方巻き 2位(→2)キャラメル・マキアート 3位(↑圏外)豆撒き 4位(↓3)葉巻 5位(↑6)玉置浩二 6位(↓5)カルメン・マキ 7位(→7)マキロン 8位(↑12)じゅわいよ・くちゅーるマキ 9位(↓8)沢たまき 10位(↑11)善玉菌※カッコ内は先週の順位…

今週の「トロ」ベスト10

1位(→1)/トトロ(neighborhood) 2位(↑3)/中トロ 3位(↓2)/登呂遺跡 4位(→4)/東京メトロ 5位(↑9)/トロンボーン(谷啓) 6位(→6)/トロッコ 7位(↑10)/吐露 8位(↓5)/アストロ球団 9位(↓8)/ピート・ローズ(安打製造機) 10位(初)/…

今週の「マヤ」ベスト10

1位(↑2)/吉田麻也 2位(↓1)/マヤ文明 3位(→3)/小林麻耶 4位(↑8)/雨宿り 5位(↓4)/真矢みき 6位(→6)/あずまや 7位(→7)/北島マヤ 8位(↑18)/厩 9位(→9)/林マヤ 10位(↓5)破魔矢※カッコ内は先週の順位。

「アベノミクス」というネーミングを揶揄するためだけに存在する文章

我々はアベノミクスを語る前に、まずこれまでの我が国の経済つまりジャパノミクスの過去ノミクスについて、包括ノミクス的に把握ミクスしておく必要ノミクスがある。さらには国内つまりドメノミクスに留マノミクスることなく、アメノミクス、フラノミクス、…

映画評『コクリコ坂から』

作品には「場所の力」というものがある。人が場所を作るように場所もまたある程度人を作るから、「場所の力」というのは、本来人を描くべき物語の構成要素として非常に重要なものだ。そしてこの作品には、驚くべきことに「場所の力」しかない。良くも悪くも…

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