泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

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書評『アーセン・ヴェンゲル アーセナルの真実』/ジョン・クロス著 岩崎晋也訳

アーセン・ヴェンゲル ―アーセナルの真実―作者:ジョン・クロス東洋館出版社Amazonまるで司馬遼太郎の長篇歴史小説を読破したような、重厚な読後感に包まれている。軽い気持ちで読みはじめたはずが、徐々に読み続けることにある種のしんどさを感じるようにな…

アーセン・ヴェンゲルの、思考回路を言語化する能力

我々は、けっして思ったことを完璧に言語化して伝えられるわけではない。そこには必ずいくらかの劣化が伴い、その「言いきれなかった部分」が誤解の種になることも少なくない。だが欧米のトップアスリートや指導者たちの言葉に接していると、「この人、もの…

声に出して呼びたい名前(サッカー選手編)

「ズラタン・イブラヒモビッチ」という名前のサッカー選手がいる。彼はあまりに有名なストライカーだから、その名を聞いたことのある人は多いだろうが、その名前から、あなたは何を想像するだろうか。「カツラをかぶった中間管理職のおっさんが、ブラジャー…

ザッケローニ日本代表新監督を派手にする試み

『人は見た目が9割』という本がひとむかし前に売れたが、この人は10割なんじゃないかと不安になる。日本代表新監督ザッケローニの地味さがハンパない。見れば見るほど、「窓際族」という言葉しか思い浮かばない。しかしこれからの日本代表を背負って立つ人物…

恐るべきオシムツイート

サッカーほど見ればすぐにわかるスポーツも、特別な見方が必要なスポーツも、あまりない。ルールや道具立てがシンプルという取っつきやすさがある一方で、刻々と動いてゆく状況把握の難しさがある。個と全体の両方に見どころがあるという意味では、「木を見…

早くもW杯フォトジェニック日本代表

《闘莉王、骨折ドログバに謝罪文送って》−デイリースポーツオンライン http://www.daily.co.jp/soccer/2010/06/10/0003075236.shtmlそれにしても写真。そしてキャプション。 あごと口で上手にボールを自陣のゴールに!? 次の1点はあごで!? 無闇に補欠っぽさ…

セスク・ファブレガスこそがアーセナルである

バルセロナからのセスク・ファブレガス獲得オファーに関して、アーセナルが公式声明を発表。アーセナル、バルセロナからのオファーを拒否 http://jp-arsenal.com/news/1698.htmlオファー成立ならともかく、不成立という本来ならば水面下に流されるべき状況を…

ナイスミドル養成講座【実例編1】

モウリーニョ:「私は出ていく」www.goal.comチャンピオンズリーグ優勝を決めた直後に、「悲しいよ」ではじまり「私は出ていくよ」で終わる余韻たっぷりな台詞。とても勝者の言葉とは思えぬこの哀愁は、まさにナイスミドル。モウリーニョがナンバーワンかつ…

UEFAチャンピオンズリーグ アーセナル 2-2 バルセロナ 1st leg

似たような方向性を持つ二者を実際にぶつけてみたとき、その違いは如実に現れる。目立つのは共通点よりも差異であり、また同じものさしを使ってある程度までは測ることができるため、レベルの違いが浮き彫りになる。迅速かつ精密なパスサッカーを標榜するこ…

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