短篇小説「冬将軍と鍋奉行」

東京に初雪の降った夜、鍋奉行は家で冬将軍を待っていた。冬将軍と鍋奉行はSNSで出会った。なのでこの日が初対面となるはずだった。鍋奉行はまずは得意の鍋によるおもてなしで、冬将軍の心を溶かそうと考えていた。しかし冬将軍は各地の雪軍曹に雪を降らす指示を出してまわるのに忙しかった。冬将軍は「仕事でだいぶ遅れそ…