泣きながら一気に書きました

不条理短篇小説と妄言コラムと気儘批評の巣窟

2020年ハード・ロック/ヘヴィ・メタル年間ベスト・ソング10選

1位「Runner Of The Railways」/MARKO HIETALA

元TAROT、現NIGHTWISHのマルコ・ヒエタラ初のソロ・アルバムより、もっとも初期TAROTっぽいこの文字通りの疾走曲を。

曲名から真っ先に思い浮かべたのはIRON MAIDENの「The Loneliness Of The Long Distance Runner」。僕はこの曲が妙に好きで、彼らの数多ある名曲の中でも、もしかしたら一番好きかもしれないくらい。

長尺かつメロディアスな短音リフにリードされて駆け抜けるこの「Runner of the Railways」は、まさにあの曲を思わせる。かといって酷似しているというわけではなく、こちらのほうがオリエンタルかつプログレッシヴだが、あるいは本人も意識して作ったのではないか。

曲名からは、一時期たて続けにニュースになっていた「線路上を走って逃げる痴漢」の後ろ姿をつい連想してしまうが、たぶんそういう曲ではないと思う。

アルバム全体としては期待したほどではなかったが、この曲は群を抜いて素晴らしく、今年もっとも印象に残った。


MARKO HIETALA - Runner Of The Railways (OFFICIAL LYRIC VIDEO)


2位「All The Way To The Stars」/MAGNUS KARLSSON'S FREE FALL

アルバム部門で1位に選出したとおり、今回は作品全体のクオリティが文句なしに高かったのだが、その中でもスケールの大きなサビの旋律が頭から離れなかったこの曲を。

キャッチーなメロディを主軸にしつつも、隅々までアレンジが行き届いており、最後の一音に至るまで徹底的に磨き込みがなされているタイプの洗練された名曲。


3位「She Dragoon」/CONCEPTION

再結成からミニ・アルバムを経てリリースされた初のフル・アルバム『STATE OF DECEPTION』は、良質な作品ではあるがややおとなしすぎる印象が強かった。

聴いた回数で言うと、すっかりKAMELOTの優秀なクローンと化したBLACK FATEの新作のほうが多かったかもしれない。

しかし曲単位で光るものはやはりあって、中でも解散前のCONCEPTIONに一番近い躍動感と鋭利さを放っているこの曲を。


Conception - She Dragoon (official audio)


4位「Promise Of Love」/BLINDMAN

僕のようなVOWWOWファン感涙の一曲。

前作より加入した人見元基を思わせるヴォーカルの素晴らしさはもちろんだが、楽曲終盤に待ち受けるギター・ソロがまた号泣もので、こんなに良いギタリストが日本にいたのかと認識を新たに。

こういうバンドが世界に羽ばたける状況になってほしいと切に願う。

EXPANSION

EXPANSION

  • アーティスト:BLINDMAN
  • Walkure Records
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5位「Hologram」/DYNAZTY

とにかくメロディが美しい。それが三拍子のワルツのリズムに乗れば、さらに美しい。

この組み合わせはIN FLAMESがよく使う手法だが、それをハード・ポップで具現化すると、また別の煌びやかな美しさがある。

Dark Delight -Digi-

Dark Delight -Digi-

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6位「We Don't Need Them Here」/THE UNITY

印象的なリフと流麗なメロディのコラボレーション。

そんなHR/HMの根源的な魅力を追究したような一曲。とにかくキャッチーさが半端ない。


THE UNITY "We Don't Need Them Here" (Official Video)


Pride -Digi-

Pride -Digi-

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7位「Coming Home」/REVOLUTION SAINTS

迸るアメリカ的郷愁。アメリカに生まれたことはないが、このメロディが他でもなく古き良きアメリカを思わせることは誰にでもわかる。

だからといってカントリー的であるというわけでもなく、やはりJOUNEY路線なのだが、たぶん産業ロックを聴いてこなかった人にもこの旋律は懐かしく響くのではないか。


Revolution Saints - "Coming Home" (Lyric Video)


8位「To Be By Your Side」/ARIDA VORTEX

ロシアのJUDAS PRIESTによる、新たなる「Before the Dawn」かあるいは「Beyond The Realms Of Death」か。

アルバム自体も、ジャケットは『PAINKILLER』、題名は『BRITISH STEEL』を如実に思わせる微笑ましいものだったが、PRIESTフォロワーの中でもクオリティは非常に高く、中でも特にハードかつメタリックな部分を受け継いでいるバンド。

しかしここはあえて、その繊細なメロディ・センスを浮き彫りにするバラードを。この冷たい哀感はいかにもロシア的でもある。


To Be by Your Side

ライダース・オブ・スティール

ライダース・オブ・スティール

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9位「Do What You Can (feat. Jennifer Nettles)」/BON JOVI

当初は地味に感じられた新作『2020』も、聴き込んでゆくうちに味が出てきたものの、やはり地味であることに違いはない。

そんな中でもっとも明確に耳に残ったのがこの「Do What You Can」なのだが、この曲にはアルバム未収録のカントリー女性歌手ジェニファー・ネトルズと共演したヴァージョンがあって、そちらのほうが遥かに華やかで楽曲の輪郭が際立っている。


Bon Jovi, Jennifer Nettles - Do What You Can


10位「The Burning」/BRITISH LION

IRON MAIDENのスティーヴ・ハリス率いるBRITISH LION。

アルバムを聴いていると、せっかくならもうちょっと上手い歌で聴きたいとつい思ってしまうのだが、彼のこれまでのVo.選びを考えると、むしろ巧者ブルース・ディッキンソンこそが例外であって、本来はこっちのヘタウマ路線が好きなんだろうな、と改めて感じて複雑な気持ちになる。

しかしこういうゲイリー・ムーア的なメロディを持つ湿度の高い楽曲には、こういう朴訥な歌声のほうが合っているのか、とも思ってみたり。


British Lion - The Burning (Official Music Video)


【上記2020年HR/HMベスト10ソングを、Spotifyにてプレイリスト化しました】

open.spotify.com


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