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パチモンGO~『ポケモンGO』便乗没企画すぐやらない課~

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ポケモンGO』が日本でも配信され誰もが狩りに興じている。今ごろあらゆる会社がこの流れに便乗しようと、おっとり刀で動き出しているに違いない。そもそも『ポケモンGO』とは基本的に、『イングレス』というすでにあった「位置ゲー」のシステムに、ポケモンのキャラクターを載っけたもの。つまりウィッグ的あと載せサクサク感覚でトッピングさえ変えれば、なんでもかんでもGOさせることができるはずである。

2次元にしろ3次元にしろ、キャッチーなキャラクターを抱えている企業にとっては、それを大きく転がすチャンスである。漫画やアニメキャラはもちろん、AKBや吉本あたりも乗ってくるであろうことは想像に難くない。特に「会いに行けるアイドル」を標榜するAKBなんてまさにコンセプト通りで、格好の「載せもの」なのではないか。

少なくとも、パチンコに参入してきた類のキャラクター周辺はすべて可能性があると見て良い。あとコーエーの『無双』系もなんでもかんでも載せたがる。

個人的には、欧州のサッカー選手が「GO」されたらプレイしてしまいそうだが、だとすると日本の街角にヨーロッパのサッカー選手が佇んでいる意味が全然わからない。
「あれ? 自動改札で挟まれてるのメッシじゃない?」
「コンビニの前にしゃがんでカップ麺食ってる不良、よく見たらポグバだろ」
みたいなことになって、もはやサッカーとか全然関係ない。でもたぶんやるとは思う。

そんな感じで考えついたさまざまな「くくり」による『ポケモンGO』便乗ゲームを、総称して『パチモンGO』と呼ぶことにする。個人的には戦国武将が好きなので、武将ものはぜひ作っていただきたい。歴史ゲームといえばコーエーだが、『信長の野望』はポケモンとの悪名高きコラボ実績もある(DS『ポケモン+ノブナガの野望』)ので、『信長GO』はわりと可能性が高いかもしれない。

となればせっかくなので、各武将をきっちり関連性の高い場所に配置してもらいたい。かつての領国はもちろんのこと、織田信長は本能寺に、石田三成は京都の六条河原に、今川義元桶狭間に……と、なぜか討たれた場所ばかりにボワ~ンと浮かび上がる仕様。もはや「モンスター」というよりは「地縛霊」であり、やってることは『ポケモン』というよりすっかり『妖怪ウォッチ』である。

他にも、『石原軍団GO』で舘ひろしをどこの警察署(もしくは自動車教習所)に配置すべきかとか、『渡鬼GO』におけるえなりかずきの置き場所など、制作者が考えるべきことは山ほどある。そして様々なGOの先には、ただ無目的にキャラクターを捕まえるだけでもあれなんで、どうせならばちゃんと捕まえる必要のある人、つまり『犯罪者GO』を作ってついでに世直しもしてしまおう、なんて一石二鳥プランが立ち上がってもおかしくない。大変な世の中になった。

とりあえず、全国各地に棲息する様々なひろみを捕まえる『ひろみGO』をダウンロードして遊びたいけど遊ばない。ジャケットを無意味に激しく着脱しつつ。

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